Archive for February 2009

24 February

(金)下がってしまいました。


  • 株下げ、止まりません。厳しいです。チャートもキレまくりです。順張りのCTAが売りを加速させるのも怖いです。年初来の投資フローで、少なくとも欧米のクレジットスプレッドは結構タイトニングしていましたがこれもさすがに一服。

  • 毎年、この時期は日本と海外の会計時期のズレが本当にきついなあと思います。これだけ日米株の連動がはっきりしているので、年初の新規マネー流入米株高がちょうど巻き戻される時期に日本の決算期がやってきます。金融商品の時価評価にこれだけ影響される企業の会計〆は、グローバル慣行のカレンダー〆にしたほうがよいのではないかなどと思ってしまうほどです。どなたかのコメントに、「株の上昇は皆の幸せなのでどうしてもそちらの方向にバイアスが働く」というような表現がありましたが、本当に神頼みでも何でも株の上昇を願わずにいられません。

  • REITも少しオーバーパフォームした分を全部戻してしまいました。業種別に下げのきついところもあります。大型の企業破綻もありましたし、個別企業のニュースから目が離せない毎日となりそうです。。。


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18 February

(金)海外ニュース


  • たまの外泊でBBCとかCNNとかをだらだら見る機会があると、英米メディア、日本メディアのヘッドラインが違うなあとつくづく感じることがあります。各地、ローカルニュースが流れるからという大きな理由もあるのですが、それ以外に中国その他のいわゆる新興国関連のニュースの取り上げ方が違うという印象があります。

  • ここしばらくですと、リオティントへの中国国営企業の資本参加の話。昨年コモディティ価格が急上昇した折にずいぶんこの会社の敵対的買収劇が話題になっていましたが、ここへきてリオの「今年分の債務弁済」をまかなうに十分な金額を、資産売却と一部資本参加でチャイナルコが提供。じわっと中国の資源政策が顔を現わしています。

  • こちらのブログにもありますが、結構意味の大きいディールだと思うんですよね。統計の綾もあると思いますが、1月の自動車売上台数で中国が米国を抜いたという数字もあるようで、なんだかいろいろ考えさせられます。


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15 February

(金)CDSのQ&A


  • すでにdbさんが紹介していますが、東京金先のページでクレデリQ&Aが公開されています。いろいろ踏み込んで、わかりやすく書かれていますね。業界にありがちな自己弁護もほとんどないので、よい素材だと思います。お勧めです☆

  • その一方で、これもdbさんのブログに紹介されていますが、CDS取引を禁止する「ことのできる」規制がアメリカで委員会を通ったようです。株の一時的な空売り規制のように、必要に応じて規制をかけるということのようですが、取引所取引ではないものにこの規制をどうやって有効性を持たせるんでしょうね。社会実験としてはとても興味深いですが。

  • このCDSのプライスが、日本ではとんでもない展開になっています。相対の金融取引なので価格規制は当然できないのですが、米欧のスプレッドが社債市場の部分的な改善とともに少し縮小しているのに対して、日本のインデックスはこのところ跳ね上がっています。グラフの形を見ると日本だけが独歩で拡大。

  • こんな場面は昨年3月にもありましたね。会計年度末がずれることもあり、3月に向けて日本の金融機関などがCDSを利用したクレジットリスクヘッジをすると、スプレッドが拡大しやすくなり、今年は極端に流動性が落ちているのでその影響が顕著に出ているということでしょうか。

  • それにしてもこの流動性激減はすごいです。市場混乱前も決して市場参加者の数は多くなかったのかもしれませんが、証券化商品などを通じて投資家資金はそれなりに入っており、スプレッドの縮小圧力はあったのだなあと改めて思います。これだけ拡大すれば、本来社債などとの対比で投資家さんが入ってくるはずなのですが
    リスクテイカーが少なく、また仲介する証券会社のリスク管理も厳しくなっているということなのでしょうね。そういう市場であることを踏まえて、スプレッドの評価をしたいものです。


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09 February

(金)先行き不透明


  • 7.6%、▲598K。すごい数字ですよね、失業率も非農業部門雇用者数も。そうはいっても、景気刺激策が前進していることを材料に、米国株は上がったんですね。さて、ここからどう考えましょうか。

  • 年初には、オバマ期待で上がるかなあというコメントも多かったのですが、ここまでのところ失望続き。あまりにも企業業績の悪化が顕著で、金融システム不安もまだあり。対策パッケージはかなりのスピードで進んでいますが、実体の悪化が底知れず。。

  • プラス、マイナス両方材料はありそうなんですけれどね。短期的には、短期金融市場は落ち着きクレジットスプレッドも若干低下し、業績がいくら悪いとはいってもずいぶん織りこみは進み、年半ばからは公的支援の効果も出て。。。その一方で、金融のデレバレッジは終わった気配はなく、企業の業績という観点からも、売上の減少だけではなく、年金勘定の積み立て不足や保有有価証券の損失、繰延税金の取り崩しというようなネガティブ要因が。

  • 中でも、先行きがほんとにわからないのはデレバの行方です。最初は証券化商品の規模縮小という観点で考えていたのですが、もはやそんなものでは済まず、最近は新興国の貿易黒字増加のちょうど裏側でアメリカの経営赤字が増えていったことに着目する分析がたくさん出ていますしね。。。どこまで金融の規模が縮小し、どこまで実体経済に影響が出るんでしょうか。


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03 February

(金)ソブリンCDS


  • 国のリスクを参照するCDSを「ソブリンCDS」と通称します。普通のCDSと基本的には同じですが、破産や会社更生という法的手続は通常ないので、クレジットイベントをちょっと工夫してあります。

  • ソブリンCDSは別に目新しい商品ではなく、アジア危機、ロシア危機、アルゼンチン破綻など実際のクレジットイベントも経験した結構歴史の長い商品です。

  • そのソブリンCDSが最近結構話題になっているのですが、なんと参照されているのはアメリカ、イギリスなどAAA格のソブリン。ドイツのCDSなんていうのまで出てくる始末。こうなってくると、ソブリンCDSのプレミアムは何を意味しているのかという質問が乱れ飛ぶようになります。そもそも国の「信用リスク」ってどういうことよっていう質問なんだと思うのですが、信用リスクのプレミアムは、デフォルトの可能性が高くなくてもつくものなので、ソブリンCDSが特別というわけではないように思えます。

  • あえて細かく分けるとすると、信用リスクプレミアム(CDSのプレミアムとか社債の国債利回り対比のスプレッドとか)は、デフォルト可能性&回収率から導出されるデフォルト時の損失をカバーするためのプレミアム以外に、格下げなどに伴う時価変動のリスクをカバーするもの、つまりボラティリティの見合いが含まれます。それに加え、さらに今のマーケットで一番重いのは「流動性」リスク。ソブリンCDSでは、参照する国の債権―典型的には国債そのものの流動性プレミアムも意識されるでしょうし、さらにCDSの流動性もプレミアムとして加味されます。

  • ここしばらく高格付のソブリンCDSプレミアムが拡大しているのは、もちろん税金をたくさん使うことで国のデフォルトリスクが上がっているというディザスターシナリオを意識する人がいないとも限りませんが、せいぜいあるとしても時価変動リスクでしょうし、さらに大きいのは流動性プレミアムではないかと思います。特に、カントリーリスク枠のヘッジニーズはそれなりに高いと思いますし、CDSに限らず市場流動性はガタ落ちなので。。。特に、普通のCDSより参加者が限られがちなソブリンものでは、流動性の偏頗はきついように思います。

  • で、だらだらと何を言いたかったかというと、CDSプレミアムが拡大しているからと言ってその拡大分デフォルトリスクが高まっている、とは言えないと思うということです。特に、これだけ流動性不足がプレミアム拡大幅を広げているときに、リスクを過大に見積もるのは危険もあるなあ、と。特にメディアの論調には要注意でしょうか。


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