Archive for 13 October 2008

13 October

(金)日本はお休みでしたが


  • 月曜日の夕方です。世の中は動いています。日本でも対応が続いています。英国の資本注入、各中央銀行の追加対応も検討。資本注入は各国で追随がありそうですし、注目はアメリカの具体案ということでしょうか。祈るような気持ちで、アメリカの株価が回復して明日を迎えられること待ちます。

  • さて、ちょっとテクニカルなお話。金曜日は市場では相当注目を集めていたリーマンブラザーズホールディングインク参照CDSの決済金額参照価格に利用可能な債券価格を決定する「オークション」が開催され、結構な売買玉の偏りの結果わりと低い価格で決まりました。プロの解説を見ておきましょう。Dangerously Beautifulさんに、「いつものあげ足取り(続)」というエントリーがあります。デリバティブはゼロサムですし、いかに決済価格が低い(リスクテイカーの支払いが大きい)とはいえ、市場全体で一方的に損益が片寄るものではないようですね。

  • もう一歩進めて頭の体操。リーマンを参照するCDSで、ポジションの偏りがあるとすればどういうものか。おそらくは、CDOやFTDなどの仕組債の購入者を背景として、これらの仕組債の発行体がプロテクションの売り手になっているというパターンは結構ありそうです。相方になるのは債券を組成した証券会社などの金融機関。CDSだけを見れば、発行体から相方に91%超の支払いがあるということですが、債券に組み込まれている場合にはすでに元本の払込みがなされているので、追加で引当だのなんだの、ということには少なくともならないですよね。金融機関はむしろ受け取り側が多い気がします。もちろん、投資家さんの損失は気になります。CDSの支払い(ペイアウト)が大きければ、CDOに組み込まれている場合に実現損失とならなくても、格付への影響があり、これが時価を動かすかもしれません。

  • これからもCDS決済のための債券オークションはいくつか予定されています。この世の終わりというような妙なコメントはさすがになくなっていくと思いますが、こういう経験を積むことで市場インフラはできていくと思うので、きちんと事実は押さえていきたいと思います。


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