Archive for December 2007

18 December

(金)混乱の終息はいつか? a million dollar question


  • 先週、ロンドンではいろいろな方にお話をうかがうことができました。今回は、90年代後半に私自身が証券化をやっていたころから業界で先駆的だった先輩に会ったりして、一連の混乱に関する歴史観・大局観(ビッグピクチャー)を何とか自分の中で作ろうと試みてみました。

  • まだ材料を集めただけであまり考えがまとまっていません。とりあえず、幾ら「計算モデル」で正当化することが可能であっても、現実感のない金融取引は結局どこかで破綻するということ。特にクレジットリスクの値段を「理屈の上では」こうだと考えることの危険さにしみじみと思いを致しました。とりあえず、無理をした分が剥落するまでこの混乱は続きそうですし、その過程で得た利益は吐き出さざるを得ないということでしょうね。では、いつまで続くのか。

  • 今回の旅であった人たちの間でも意見がずいぶんと分かれていました。もちろん景気に深刻な影響を及ぶかどうかが一番のキーですが、リスクシナリオとしては挙げつつも、やはり企業部門が強いのでリセッションを真面目に心配している人は少なかったように思います。とりあえずは来年初の欧州系銀行の決算でアク抜けするか、新しい商品や国に問題が発覚するか。まずは年末の資金繰りを越え、ひとつひとつクリアしていくんでしょうね。つくづくと、グローバルに蓄積した5年分のクレジットバブルを巻きもどすのは大変だ、と感じました。表面的な損失の額が米国のS&L危機の規模に迫るというアナロジーはあちこちで聞かれるようになりましたが、今回のはアメリカ一国の問題ではなく世界中に関係者が広がっていて、誰がどういうコストを払えば事態が落ち着くのかが見えにくいですよね。さて、ポールソンプラン(アメリカのサブプライム債務者を、国際市場の投資家のコストで救済するという案に他なりませんが)が具体的に実行される来年初には、どういう展開になるのでしょうか。

  • しかし、この大混乱の中でお金を儲ける人はいるもので、ファンドに限らず大きな金融機関でもかなりのところがチャンスを捕まえようとしています。ゴールドマンのモーゲージインデックス取引で40億ドル儲けた3人のディーラーが話題になっていますが、このスピード感があれば、年末さえ乗り越えれば意外と早く流動性が市場に戻ってくるのかもしれないなあ、とも感じました。


23:42:00 | mentor | No comments | TrackBacks

17 December

(金)国際金融市場の条件。


  • ロンドンでTVを見ていると、いろいろな国の話題にぶつかります。欧州はもちろん、中東、アジアと英国人のすべてが本当にこんな話題に興味をもっているのかしら?と疑問に思うほどその範囲は広い。七つの海を制覇した歴史も大きいんでしょうね。何と言うか、これを見ていると「金融市場の国際化」のバックグラウンドをしみじみと考えます。一に英語、二に歴史。

  • 新聞好きでもあり、とても範囲の広い話題をみんなが良く知っていて、会社に行けば同僚の国籍バラエティは10や20では効かない。やっぱりかないませんぜ、この環境には。ニューヨークでさえ田舎の街に見えますもんね。

  • さて、そんなニュースからとても可愛かったのでひとつご紹介。シシリーでは環境に気を使うためにろばをごみの収集につかっているそうです。

  • 今回のロンドン訪問も、仕事と言う意味でも、自分の経験と言う意味でもとてもよいものでした。久しぶりにクリスマスシーズンの海外なので、どの位この時期が混んでいるかにあらためてびっくりしましたが、確かにこれだけどこのレストランも混んでいてクリスマスの飾りつけがきらきらと街を彩ると、金融市場の不況でロンドン市の景気が低迷するかもしれないとはなかなか思いにくいものがあります…。


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23:44:00 | mentor | No comments | TrackBacks

14 December

(食)モダンブリティッシュ&タパス

  • ロンドンでグルメ。ビッグディナーが2回です。アレンジをしていただいたお二方、クリスマスシーズンの金曜日であるにもかかわらずおつきあいいただいた皆様、本当にありがとうございました。どちらも、超楽しかったし本当に美味しかった!

ひとつめ。ミレニアムホテルのBrian Turner。トラッド・モダンの中間のようなブリティッシュです。英国料理は、トラディショナルすぎるとやはり慣れてない舌には甘すぎたり重過ぎたりするんですが、モダン・フレーバーがはいるとだいたいオリエンタル・スパイスが加わるので単調さがなくなり、最後までいけます。日本にはこのジャンルの料理屋がない(コンランレストランがふたつオープンしましたが、かなりフレンチっぽい)ので、ロンドンに来るとモダンブリティッシュ!と大騒ぎする私です。今回予約をとっていただいたレストラン(O様、ありがとうございました)は、雰囲気も店の人の感じも良く、ブリティッシュさ加減もモダンさ加減も完璧。よいお店でした。
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アミューズ。サーモンに、なぜかワカメとオイスターソース。でもこのサーモンは塩気がきつすぎなくておいしかった。お豆のスープ!イギリス料理といえば、豆・芋・鱈ですよね(←すごい偏見)。このスープはちょっとスパイスの効いたフレーバーで、クリームもきつすぎず、モダンブリティッシュのお店を探していただいた甲斐のある一品。
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メインは羊のグリエ。スロークックな感じがとてもよく、ちょっと甘めのソースが美味。デザート。プレゼンテーションもいいですよね。
ふたつめ、スローンスクエアのEl Blason。とても素敵なスパニッシュ。カジュアル、コージー(居心地がよい)。スペイン人がとってもいい加減な感じでクッキング=絶対おいしい。常連のN様が予約をしてくださったということもあり、お店の人の扱いが超いい(キッチンまで見せてもらいました)。しかし、飲みすぎてほとんど写真をとっていません。
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なんとかペッパーのソテー。メニューにはありません。作るところも見せてもらいましたが、ものすごい強火なんですよ。甘くておいしい肉厚のしし唐、と言う感じです。これはこのお店に来たらマストよね、と思うおいしさのアーティーチョークとチーズのフライ。お約束タパス、チョリソー。
nullほかにも、いろんなタパスとパエリアをいただきました。ワインは、リオハでロゼ、白、赤。なんというか、実に充実したディナーです。リオハ・ロゼはちょっと甘めでかなりいい感じ。日本ではあんまりないんだろうなあ…。
デザートにクリームカラメル。スペインと言えば、プリンですからね(などとほざくのは私だけだろうか)。

23:54:00 | mentor | 1 comment | TrackBacks

13 December

(金)ロンドンで、サブプライム問題を考える


  • 旅が続きます。ロンドンです。今回のサブプラ(フォーレターワード<品のない言葉>に認定しても良いですよね、今年の金融業界流行語ですな、サブプライムは)・ショックである意味もっとも影響を受けそうな街です。

  • で、ここでdevil's advocate(天邪鬼)ですが、そんなの1000年単位の歴史でモノを見る人にとって何だろう、と思います。途中で方針転換していましたが、BOEが今回の騒動の初期に貫いていた姿勢―中央銀行というのは流動性を「必要量だけ」供給すべきであるが、それを受け取る人は「コストを払うべき」である―が何よりも正しいのは、そういう姿勢でいかないと、1000年の計は語れないと言うことなんだということなんじゃないのかなあ。。。

  • NR(本当に飛行機会社が金融機関をほしいのか?だとすればそれは何故かを考えたほうがよさそうですよね)以降、妥協した感はありますが、その妥協の仕方にも(贔屓目かもしれませんが)大洋をはさんだ歴史200年の新興国とは違うプライドを感じるんですよね(勝手に)。とはいえ、青天の霹靂で発表された5つの中央銀行の巨額資金供給プランにはBOEも参加しています。ロンドンでのニュースの取り上げられ方が、ちょっと不安(英国でも住宅価格が下がり始めているので、一般国民のモーゲージが大丈夫か?という背景説明とともにこのニュースが報じられています)。一方で、さすがは英国でアジアの好調も大きなニュースで、アメリカよりは分散が進んでいるという実感がわきます。さて、どっちのストーリーに乗るべきか。

  • ここ数年のロシア成金の大活躍ぶりに眉をひそめながらも、この資金さえも「利用」してきた英国のしたたかさに期待にしつつ、色々な方にお目にかかってみたいと思います。


23:56:00 | mentor | No comments | TrackBacks

12 December

(食)アムステルダムでグルメに挑戦


  • アムステルダム、です。今年3回目。たまたまそういうプロジェクトがあったので来ているのですが、プライベートで来るかと言われるととっても難しかった(何でかっていうと、前に来たときのブログでも書きましたが、食べ物がかなり微妙なんです。コールドカット(チーズやハム)は激おいしいんだけど、、普通のご飯が。。。)。

  • でも今回は大ヒットに遭遇(もっともかなりのコストですが)。中央駅近くにあるバルビゾンパレスホテルのレストラン、フェルメール。アミューズ2種類、前菜にホタテと牡蠣の盛り合わせオリエンタルスパイス、魚がZander(パイクパーチという和名のようです。軽い白身の淡水魚)、燻製うなぎ、ベーコンの厚切りの軽いグリルにイタリアの黒キャベツと日本のちょろぎ(これをJapanese artichokeと説明していたのはちょっと笑いましたが)添え。

  • 見事だったのは肉で、ミエラル・ダックと称するブレゼ(鶏で有名ですね)の郊外にある農場の鴨を丸ごとスパイスづけにして1時間半グリルしたもの。これは鴨が本当によかったです。そして、プレデザート(カスタード)にメインデザート(レモングラスソースのコーヒースフレ)。動けなくなりましたぜ。

  • レストランの名前、フェルメールは日本でも大人気の画家ですが、オランダの美術芸術はこれでもかと言うほど、近代〜現代で目を見張るものがあります。もちろん、レンブラントやゴッホは言うまでもありませんが、日本人にとても人気のある画家としてフェルメール。すごいですよね。今日本でちょうど牛乳を注ぐ女を公開中だったと思います。スケッチの柔らかさもそうですが、なんといってもフェルメールは光。何かの解説で、ありえないような点描であの「光」感を出しているということですが、本当に綺麗。

  • フェルメールは、贋作が多くで現存する真筆は実は十数点とも言われているので、それがマニア心をくすぐるところもあるのかもしれません(とはいえ、先日父母・妹で集まった折に、私はこのフェルメールを見たことがある(ない)という情報交換の場になったのは、わが家族ながら如何なものかとも思いましたが)。

  • アムステルダムの注意点。建物がとにかく大きいので、空港では時間に気をつけましょう。入り口から遠いゲートまでは30分かかり、そこら中で「○○さん、貴方が飛行機を遅らせています。貴方の荷物を放り出します」というアナウンスがかかっています。

23:50:00 | mentor | No comments | TrackBacks