Archive for December 2004

31 December

2005年もよろしくお願いいたします。

本年もいろいろなことがありましたが、来年はどんな年になるのでしょうか。1月半ばをめどにホームページを本格稼動する予定です。どうぞ宜しくお願いいたします。
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30 December

2004年を振り返る(金融法務編)


  • 今日は法律を振り返ります。金融法務事情12月25日号は「金融法務この一年」と題して立法・判例をまとめている。私見も交えて、以下ピックアップ。

  • 新破産法:債権者集会・破産管財人の換金処分権限強化・破産手続きにおける「劣後」債権取り扱い など。これで、民事再生法施行・会社更生法改正に続き清算手続きである破産法が整備され、平成の倒産法大改革は一段落した(まだ少しのこっているがマイナー)。個人的には、少額債券者の取り扱いなどの実務積み重ねに注目している。

  • 動産譲渡登記制度の設立・債権譲渡登記制度の改正:民法の特例として、前者は新設後者は債務者不特定についても認めるという形。審議の過程に紆余曲折あり、必ずしも使い勝手の良いものとは言いがたい(私見)。急速に利用が進むものかどうか自信なし。

  • 信託法の改正:年末駆け込み案件。証券化との関連で論点あり。原則として、信託業務を広く認めようという方向だと理解しているが、世界に例をみない発展を遂げている日本の信託法をいまさら「合理的」な枠組みにおさめることができるのかどうか。

  • そして2005年には会社法の大改正が待っている。M&Aに大きな影響を与えること必至のこの法改正、さらに広くアプリケーションを考える必要がある。



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29 December

産業再生機構。


  • IRCJ関連。ダイエーとミサワホームの支援決定が大型案件の最後となるであろうが、残る3年間の「再生フェーズ」も含めて総括がなされることを切に願う。再生機構についてはいろろなコメントがあるだろうが、12月28日付の産経新聞は「さまざまな手法を提示してきた」ことを評価している。この点については、IRCJはまた新しいことを試すのかというほどいろいろな手法をつかってきているだけに、専門家がまとめてくれることを願っている(きっと今後の実務に役に立つだろう)。

  • 一方で、同じ記事にもかかれているが基本はあくまで民間の手に委ねるべきだというのはもちろんそのとおりで、IRCJ「後」にこれを継承する受け皿公的機関の議論などゆめしてはなるまい。ダイエーとミサワにはいろいろな思惑もあろうがスポンサー候補が十分に集まっているようにはたからは見える。ダイエーでは、整理をIRCJがつけなくともなんとかなったのではないかと思うような展開であった(もちろんIRCJを使うことが銀行債権者の協力の要件だったのであれば話は別)。今度は、入り口も民間主導にならないと本当の事業再生は根付かない。

  • で、覚えメモ。ダイア建設(15年8月・主債権者外資系ファンド)、九州産交(8月・官の債権放棄)、三井鉱山(9月・支援決定までに紆余曲折)、マツヤデンキ(9月・法的整理と組み合わせ)、金門製作所(16年1月)、カネボウ(3・5月 分割再生)、スカイネットアジア航空(6月)、大京(9月)、ダイエー(12月)、ミサワホーム(12月)。りそな、みずほ、三井住友、そして後半は圧倒的にUFJ案件。



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24 December

ペイオフ・公的資金・銀行の数


  • 金融ビジネス1月号「深層海流:金融庁ペイオフ発動の生け贄」 東京都にある某信用組合の名前が「候補」として挙がっているという記事(実名入り)。ペイオフは発動せねば意味がないが、こういう「練習台」というような考え方(ほんとうにありそうな気がする)は勘弁して欲しい。全国的な波及がない規模を「選んで」対象とする…。そうコントロールできるものかどうか。大挙して個人投資資金が外貨に逃げる日も近いかもしれないって言うのに。

  • エコノミスト1月4日号「優先株一斉転換期のシナリオ」 2008から2009年の転換期までにもし返済ができなければどうなるか、という記事。必死に返そうとするだろうから、現実味はどうかなあと個人的には思うが、もちろん一部の銀行についてはばりばり現実感のあるシナリオなんだろう。

  • で、りそな。金融ビジネス1月号「「りそなへ公的資金」の矛盾露呈でごり押しの借金回収モードに突入」 誰が突入ってもちろん金融庁。りそなの経営健全化計画にダメだしをしてまで仮想的な借金返済の絵空計画を書かせようとしたという内容。道路の収入見積もりを○十年としてみたり、右肩上がりの賃収予測をそこかしこに書いてみたり、いったいなぜそういうことをするんだろうか。

  • WEDGE1月号「存在薄れるメインバンク 新たな企業金融システム構築を」は内容・結論よりあらためてデータのまとめとして目を引いた記事。金融機関の数が減って、銀行が担ってきた「コンサル」機能やバックアップ資金供給機能がないのは困るという内容。これにはそのまま賛成はしないが、金融機関が1978年3月の1114行から2004年3月の619行に減ったという数字はああそうか。。。と改めて思ったところ。



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21 December

2004年回顧(信用リスクスプレッド)

クレジット市場のスプレッドが全世界的にタイトニング。特に日本。

  • いろいろな理由があってスプレッドは縮まっているのだろう。まずは需給。企業の設備投資が伸びず借入が増えないというが、有利子負債残高をあれだけ叩きまくられれば当然の財務判断ともいえるし、中小で貸し渋りにかけらでも遭遇すれば借金は減らしておこうと思うだろう。そしてクレジット投資需要の大ブーム。長引く低金利で、年金までが野村BPI運用につっこんでいる。格付けごとに需の要因か給の要因かは違うと思うが、インバランスの構図は同じ。

  • で、実際に信用リスクは低下したのか?した業態・銘柄もあるだろう。モラルハザードであろうが何だろうがこれが当てはまるのは銀行業界。MTFGがUFJを吸収し、銘柄格差はほぼ消滅。その前にはりそなへの公的資金注入があり、これで間違いなく「大銀行は潰れず」ムードが高まった。銀行向けの債権は過去に例外的なケースを除き毀損していない(兵庫相互向け劣後融資の毀損+広く考えれば日債銀向け劣後融資の普通株転換)。

  • 借金減らしがこれだけ進めば、事業法人セクターでも実質的な財務強化を評価できる会社はあるはず。しかしこれを上回るペースでムーディーズが主導権を握った格上げ競争も続いた。動意がそれなりにあったのは消費者金融ぐらいか?

  • クレジット・スプレッドが潰れると海外物に目が向く。サムライ発行が空前の伸び。CDOも海外物大売り込み合戦。でもその海外もスプレッドのタイトニングは続いており、2004年ビンテージの今後のパフォーマンスは気になるところ。米国レバも歴史的にタイトな水準だが、ジャンク債発行の増加のサイクルから2-3年後のクレジット・サイクル低調を見込む向きもある。このままタイトニングが続けば全世界で例を見ない「金利も低ければ信用リスクプレミアムも小さい」時代が待っている。

  • で、今後はどうなる。こういう予測はして当たったためしはないが、注目材料は米国クレジット・株価。ペイオフやBISIIは爆薬にはならないように(残念ながら)思える。個別銘柄としてはMMCの処理は気になるが、銘柄単独に終わるとの見方が強いようで、プライスムーバーになると言い切る自信はない。


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